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Parking Cat Trilogy

駐車場には野良猫が付き物で、勿論、そこには物語が存在する。

現在においても、過去においても、未来においてもなお、駐車場に野良猫が現れる限り、物語は存在するのだろう。

私が通うジムの駐車場にも、最近になって子猫が現れる。
勿論、こんな書き出しをするくらいだから、子猫が可愛くないわけがないのである。

子猫が可愛くないなどと宣う輩がいるとしたら、私は躊躇なく心底罵倒して、何万匹もの猫の大群の中に放り込んで、掻きむしられて欲しいと、はっきりと願う。
因みに何万匹もの猫の大群の中であるならば、当然、私もダイブしてもみくちゃにされて見たいものだ。

この子猫だが、駐車中の自動車の下から入り込み、タイヤハウスの中に出たり入ったりしている。
私としては、かなりヒヤヒヤしながら、その子猫を目で追っている。
先日などは、触らせてくれた。
小さく、柔らかなその身体が手のひらに乗ると、なんとも言えず嬉しく幸せな気分になる。
これは、子猫を抱いたことがある人でないとわからない。

同時に連れて帰りたくなる。それを必死に堪える。

私は様々な駐車場で猫を見かける。
今となっては、駐車場には猫が付きものだと思い込み、駐車するとどこかしらに猫の姿を探す。

冷たい冬の晴れた日に、冷えたアスファルトに日が差し込み、その陽だまりで暖を取る猫を見ていると、どうか無事であれと切に願う。
猫たちが話をしてくれるわけではないから、勝手に寒いの暖かいのを想像して、可哀想だ、幸せだと想像したり、言い放ってみたり。

つまり、私たちは図々しいのである。

猫は雄々しく気高く孤高なのだ。
自由とは、口だけで得るものではなく死に物狂いで手に入れるものなのだ。

陽だまりの中、そっと寄り添い身体を温めて、太陽の恵みを命いっぱいに受け止める。
私たちは、その恩恵を受けようとも、側にもよれない。


子供の頃、近くの空き地でにゃあにゃあと泣く子猫を、母を説得できずに一緒に暮らすことが出来なかった。
その後の猫の心配が、きっと死んでしまったのだと自分をせめて、いつまでも小さな私の心の傷になった。

ボールを投げると拾ってくる賢い猫が私の前に現れ、この猫と暮らしたいと切に願ったが、母な許可をしてくれず、その後、母のパート先の社長夫婦に引き取られていった。
病気で失明し、早くに旅立ったのは、あの時、やはり母を説得できず私と暮らせなかったからなのだと、小さな私は自分を攻めた。

早朝のマラソンの際に、畑の中で小さな猫の声がみゃあみゃあと聞こえてきて、拾ってあげることが出来ないのだからと、無視を決め込んでいたが、翌朝までの間にカラスがさらって行ったらしいことを知ったときには、30過ぎの男の私は、暫くの間凹んで立ち直るのに時間がかかった。

スーパーマーケットのガラスドアに貼られた里親探しの小さな猫。

電柱に貼られた迷い猫。

動物病院の受付に貼られた、いくつもの里親探しの猫。

どの猫も愛しい。



いつの間にか、私は二匹の猫と暮らしている。
これは感謝としか言いようがない。

私にできることは、たったひとつ、どうしても長生きしてしまう人間という私を呪いながらも、私よりも先立ってしまうだろう猫たちのそばで、最後のその時を見守ってあげることなのだ。

他にできることがないのだ。

いつも常に恩恵をいただく私は、提供できるものもなにも無く、できることは体調管理を、頼りなく見守るだけなのだ。
だが、せめてそれだけでも出来たならば、私は猫たちに対して、少しは顔向けが出来ようというものである。
それが出来た人は、猫も少しは認めてくれるであろう。


私はいつも、私のできることを探すのだが、たったひとつ、側にいることだけなのだと結論にいたってしまうのだ。


私の最も大好きな、秋という美しい季節に、シシィという猫が旅立った。


私の拙いこのブログに遊びに来てくれていた「シシィ&そふぃママ」さんの愛猫である。
ママさんは、「そふぃママ」に名乗っている。

どうやら、猫は虹の橋に行くらしいではないか。
ならば、確実にママさんは将来、虹の橋で出会うのだ。羨ましい。

子供の頃、見上げたあの空の星にはならないのだろうか。
人間は、亡くなると星になるというが、猫はどうなんだろう。

私はなれるのならば、太陽よりも月になり、冬の夜の冷えた屋根の上に乗る猫を、一晩中照らしたい。

冬の冷えた駐車場で、身を寄せ合う猫たちを照らし、冷えた光を希望に変えてあげたい。

そうして、すべての猫たちの理解者となるような月になりたい。

ママさんが付き添ったシシィの魂にも、月の光で照らしたい。
人間は、人間のままでは恩返しできそうにないのだから。

シシィちゃん、どこかの駐車場で、他の猫の姿を借りて現れるのなら、その時は宜しくお願いします・・・





この記事をシシィに捧ぐ。










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